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文献概要

研究と報告

てんかん発作の内分泌学的検討—発作後の血清PRL,Cortisol,GHの変動について

著者: 竹下久由1 川原隆造1 長淵忠文1 水川六郎1 釜瀬春隆1 加藤明孝1 松林実1 田村辰祥1 挾間秀文1 譜久原朝和2 当山貞雄3

所属機関: 1鳥取大学医学部神経精神医学教室 2沖縄中央病院 3島根県立湖陵病院

ページ範囲:P.1195 - P.1202

 抄録 13歳から77歳(平均34.6歳)の種々の臨床発作型を示す50例(男27例,女23例)のてんかん患者について,発作の15分後,30分後,2時間後および24時間後の血清prolactin(PRL),growth hormone(GH),cortisol濃度を測定した。その結果,血清PRL濃度は強直発作,間代発作,強直間代発作などの15〜30分後,一過性に上昇していたが,精神運動発作,無動発作,ミオクロニー発作,意識減損発作などの際には上昇しなかった。血清cortisolは強直発作,間代発作,強直間代発作のほか,精神運動発作の際にも,一過性に上昇し,そのピークは発作のおよそ30分後に認められたが,他の発作型でのcortisolの変動はみられなかった。血清GH濃度は強直発作,間代発作,強直間代発作の一部の症例においてのみ,発作15〜30分後に一過性の上昇がみられた。これらの結果にもとづいて,てんかん発作にかかわる脳内機序につき若干の考察を行った。

掲載雑誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-126X

印刷版ISSN:0488-1281

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