文献詳細
文献概要
研究と報告
カフェイン依存の疑われた2症例
著者: 小片寛1 池上宗昭1
所属機関: 1信州大学医学部精神医学教室
ページ範囲:P.1221 - P.1225
文献購入ページに移動 抄録 米国ではカフェインを含む嗜好性飲料水や市販鎮痛剤によるカフェイン依存の報告がある。われわれは外来通院患者に鎮痛剤依存の状態を見出したので症例検討を試みた。
症例1.反応性関係妄想の男性(57歳)。入院直前にはセデスA4錠・ノーシン7〜8包/日を連用していた。入院時に不安焦燥,抑うつ気分,烈しい頭痛と不眠を訴えていた。
症例2.アルコール依存症で追跡治療中の男性(44歳)。入院前にノーシンAR 2〜4錠,クリアミン10錠/日を連用。入院時の症状は抑うつ状態と不安焦燥,発作性の烈しい頭痛と不眠であった。約2年前からほぼ断酒していた。
以上の症状は入院後の鎖痛剤服用中断により漸次消失した。鎖痛剤服用の完全中止のためには退院後も1〜2年の外来治療を要した。両症例は鎖痛剤からカフェイン500mg/日以上を連用していたので,カフェイン依存の視点から考察した。
症例1.反応性関係妄想の男性(57歳)。入院直前にはセデスA4錠・ノーシン7〜8包/日を連用していた。入院時に不安焦燥,抑うつ気分,烈しい頭痛と不眠を訴えていた。
症例2.アルコール依存症で追跡治療中の男性(44歳)。入院前にノーシンAR 2〜4錠,クリアミン10錠/日を連用。入院時の症状は抑うつ状態と不安焦燥,発作性の烈しい頭痛と不眠であった。約2年前からほぼ断酒していた。
以上の症状は入院後の鎖痛剤服用中断により漸次消失した。鎖痛剤服用の完全中止のためには退院後も1〜2年の外来治療を要した。両症例は鎖痛剤からカフェイン500mg/日以上を連用していたので,カフェイン依存の視点から考察した。
掲載誌情報