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文献詳細

雑誌文献

精神医学24巻11号

1982年11月発行

文献概要

短報

抗てんかん剤の長期服用中に発症したSLEについて

著者: 市川忠彦1 須田一2

所属機関: 1筑波大学臨床医学系精神医学 2茨城県立中央病院内科

ページ範囲:P.1227 - P.1230

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I.はじめに
 ある種の薬剤を長期間服用していると,臨床的にも,血清学的にも自然発症の全身性エリテマトーデス(SLE)ときわめて類似した病態を呈してくることがある。これらは,通常,drug-induced lupus3)と言われ,hydralazine,procainamideなどが代表的な誘発薬剤とされているが,diphenylhydantoinも関係の深い薬剤としてよく知られている。
 このdrug-induced lupusが臨床的に重要な位置を与えられているのは,現在なお原因不明とされているSLEの発症機序を解明していくうえに,ひとつのモデルと考えられるからである。
 著者らは,最近diphenylhydantoinを含む抗てんかん剤の長期服用中に発症したSLEの1例を経験したので,drug-induced lupusとの関連を中心に,若干の考察を加えて報告したい。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-126X

印刷版ISSN:0488-1281

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