文献詳細
特集 リチウムの臨床と基礎—最近の話題
文献概要
I.はじめに
リチウム剤が躁うつ病の治療薬として,その地位を確立してすでに約20年経過し,本邦でも多年にわたる治験の結果1980年より一般に市販されるようになり,繁用されつつあることは周知のことである。リチウム剤の使用が増加するに伴い,各種の副作用や中毒作用が知られ,稀には重篤な非可逆性の副作用症例報告もみられるようになった。しかし,その多くは神経系,腎機能などに関するものであり,心血管系に関する報告はまだ少ない。そこで,著者の経験した心血管系ことに心電図学的にみた副作用について,文献的考察を行いつつ,報告したい。
リチウム剤が躁うつ病の治療薬として,その地位を確立してすでに約20年経過し,本邦でも多年にわたる治験の結果1980年より一般に市販されるようになり,繁用されつつあることは周知のことである。リチウム剤の使用が増加するに伴い,各種の副作用や中毒作用が知られ,稀には重篤な非可逆性の副作用症例報告もみられるようになった。しかし,その多くは神経系,腎機能などに関するものであり,心血管系に関する報告はまだ少ない。そこで,著者の経験した心血管系ことに心電図学的にみた副作用について,文献的考察を行いつつ,報告したい。
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