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文献詳細

雑誌文献

精神医学24巻2号

1982年02月発行

特集 リチウムの臨床と基礎—最近の話題

内科領域におけるリチウム療法—血液疾患

著者: 高久史麿1

所属機関: 1自治医科大学内科

ページ範囲:P.193 - P.197

文献概要

I.はじめに
 リチウムがヒトおよび実験動物で顆粒球数の増加をもたらすことは,すでに1950年代においていくつかの論文で報告されているが,躁うつ病の治療にリチウムがひろく用いられるようになった1960年代の後半からリチウムによるヒトの顆粒球増加症が次第に注目されるようになった。特にO'Connell1),Murphyら2),Shopsinら3)が1970〜1971年にかけてあいついでリチウム治療中の患者にみられる顆粒球増加症を報告をして以来,リチウム塩による顆粒球の増加がひろくみとめられるようになり,臨床的にいろいろな原因によっておこってきた顆粒球減少症に対してリチウムを投与することが試みられてきた。
 本稿においてはリチウムによる顆粒球の増加とその機序,顆粒球の機能に及ぼす影響,顆粒球以外の血球への影響およびリチウム投与の血液異常に対する臨床的効果について概説する。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-126X

印刷版ISSN:0488-1281

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