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Alzheimer病の1家系(5例発症)
著者: 渡辺俊三1 吉村伊保子1 佐藤時治郎1 吉村教皞2 佐藤五十男3 大沼悌一4
所属機関: 1弘前大学医学部神経精神医学教室 2弘前大学医学部脳卒中研究施設成因部門 3東海大学医学部精神神経医学教室 4国立武蔵療養所
ページ範囲:P.263 - P.269
文献購入ページに移動臨床的には発病年齢は38歳から52歳で,初発より死亡まで7〜15年で男女差はない。初発症状はすべて記銘力障害で始まり,地誌的障害が加わり,ついで諸神経心理学的症状が出現し,末期に錐体路・錐体外路症状などの神経症状が顕著となった。
脳病理所見では肉眼的には脳重1080gで大脳半球はび漫性に萎縮し,とくに前頭葉,側頭葉で目立った。脳回の皮質,髄質とも萎縮し,とくにAmmon角,扁桃核,海馬旁回で顕著であった。組織学的にはAlzheimer原線維変性,老人斑,顆粒空胞変性が著明にみられた。
臨床症状,神経症状,家族性発症と非家族性発症の比較,遺伝様式について考察した。
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