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特集 視覚失認
大脳性色覚障害について
著者: 藤井薫1
所属機関: 1大分医科大学神経精神科
ページ範囲:P.415 - P.420
文献購入ページに移動I.はじめに
後天性色覚障害は視路のどの部位の損傷によっても生じうる。しかし網膜や視神経レベルより高位の損傷に起因するものについては,「文献にみられる中枢性色覚障害の報告例に,全く同じものは1つとしてない」1)とさえいえるほどに,多様かつ複雑なものと考えられていた。
1974年,Meadows8)はそのような文献の中から色覚障害が適切に記載されていると思われる13例を抽出し,自験1例を加えて考察し,大脳性色覚障害の責任病巣を両側の後頭葉前下面に定位した。
今回は,大脳性色覚障害の自験3例について報告し,その臨床的特徴を中心に考察してみたい。
後天性色覚障害は視路のどの部位の損傷によっても生じうる。しかし網膜や視神経レベルより高位の損傷に起因するものについては,「文献にみられる中枢性色覚障害の報告例に,全く同じものは1つとしてない」1)とさえいえるほどに,多様かつ複雑なものと考えられていた。
1974年,Meadows8)はそのような文献の中から色覚障害が適切に記載されていると思われる13例を抽出し,自験1例を加えて考察し,大脳性色覚障害の責任病巣を両側の後頭葉前下面に定位した。
今回は,大脳性色覚障害の自験3例について報告し,その臨床的特徴を中心に考察してみたい。
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