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研究と報告
分裂病様病像を呈したLennox症候群の成人例
著者: 宮内利郎1 横井晋1 北村清1 原実2 菅野道3 梶原晃4 砂田嘉正5
所属機関: 1横浜市立大学医学部精神医学教室 2原クリニック 3帝京大学医学部精神医学教室 4鷹岡病院 5沼津中央病院
ページ範囲:P.503 - P.512
文献購入ページに移動本症例は,39歳であり,Lennox症候群での報告例の最年長者症例である。また経過中に,脳波・臨床上種々の変化をみており,本症候群の予後を知る上で,興味ある症例と考える。
Lennox症候群の精神症状として,分裂病様病像を呈したという報告はなく,てんかんと分裂病の関連という点で,従来の側頭葉てんかんを重視する立場に一考を要するものと思う。
3度の分裂病様状態について,脳波,てんかん発作,薬物等の関係を論じた。本症例は高度の脳波異常を呈する難治てんかんであり,従来の報告とは異なる結果を示した。また第3回目のてんかん発作—分裂病様病像という一連の経過は,clonazepamを中断した後に起こったものであり,離脱症状として考えられるものである。
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