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米国精神科専門医試験(そのⅡ)—第2次(口頭)試験
著者: 丸田俊彦12
所属機関: 1慶応義塾大学医学部精神神経科教室 2メイヨ・クリニック精神科
ページ範囲:P.535 - P.541
文献購入ページに移動すでに「米国精神科専門医試験—第1次(筆記)試験」(精神医学,24;445〜450,1982)において,専門医試験の背景と筆記試験の内容について述べたので,ここでは,近年かなりの論議を引き起こしている第2次(口頭)試験に関し,受験者・試験官両者の立場から述べることにする。
筆記試験は,問題数が多く(>360題)「コンピューターによる客観的判断」が行われるため,「受験者のいかなる能力を測定しているのか」との疑問に対する明確な答えがないままでありながら,受験者からの苦情も,学会における論議も少ないようである。これが,試験官の主観がはいる可能性,というよりは,ともすれば試験官の(学問的背景をも含んだ)主観が合否を決定する危険のある口頭試験の場合,試験そのものの是非に関してかなりの議論がある1〜6)。ただ残念なことに,この口頭試験是非の議論自体が体験的,主観的である場合が多く1,3〜6),客観的方法をもってその是非を論じたものは少ない2,6)。恐らく,口頭試験がどのくらい客観性(validity & reliability2))を持つかは,半永久的課題であろう。
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