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研究と報告
チョウセンアサガオの種子による集団中毒について
著者: 切替辰哉1 三田俊夫1 岡本康太郎1 矢島英雄1 江村州1 佐藤敬司1
所属機関: 1岩手医科大学神経精神利学教室
ページ範囲:P.715 - P.721
文献購入ページに移動精神症状は,傾眠傾向に続く興奮,注意集中困難,せん妄,失見当識,健忘,記銘力障害を呈した。
身体症状は,口渇,鼻閉,ねむ気,倦怠感を自覚症状とし,瞳孔散大,頻脈,強直性けいれんを他覚所見として認めた。
以上の精神症状および身体症状は,記憶障害,不明瞭な言語,嗜眠,運動障害,困惑,失見当識,不快感,幻視,幻聴,注意集中力の減退などを特徴とする,抗コリン剤投与時にみられるcentral anticholinergic syndromeに相当するものと考察された。
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