文献詳細
研究と報告
文献概要
抄録 てんかんやヒステリーなどと誤診されたインスリノーマの3例を報告し,何故このような誤診が多いかについて若干の検討を行なった。その結果,発作様式や脳波所見からてんかんと鑑別するのは容易ではないこと,フェニトインの使用により低血糖発作が抑制される可能性があること,軽い意識混濁に基く諸症状は,ヒステリーやその他の神経症,あるいは精神病などの症状として誤認され易いこと,そして空腹時血糖は常に低値を示す訳ではないことなどが考えられた。
本症は低血糖発作の頻発化,および遷延化によって,ときに重篤な後遺症を残すことがあり,以前から早期診断,早期治療が強調されている。しかしながら実際には未だ本症の存在が看過されていることも少なくなく,したがって常に低血糖発作の可能性を念頭において診療することが重要である。
本症は低血糖発作の頻発化,および遷延化によって,ときに重篤な後遺症を残すことがあり,以前から早期診断,早期治療が強調されている。しかしながら実際には未だ本症の存在が看過されていることも少なくなく,したがって常に低血糖発作の可能性を念頭において診療することが重要である。
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