icon fsr

文献詳細

雑誌文献

精神医学24巻8号

1982年08月発行

短報

炭酸リチウム併用により著効を示した遷延性うつ病の2例

著者: 藤原茂樹1 神庭重信1 北村俊則1 工藤孝行1

所属機関: 1慶応義塾大学医学部精神神経科学教室

ページ範囲:P.850 - P.851

文献概要

I.はじめに
 炭酸リチウムに反応するうつ病の一群がある1〜7)。双極性の場合には三環系抗うつ剤が効きにくく,躁転を防ぐ意味でも炭酸リチウムを第1選択とする意見があり8),またうつ病相のみを繰り返す患者で炭酸リチウムによりよく反応する群は,気分の易変動性があり,うつ状態時の食欲亢進,多眠を示す傾向があるという9)
 さらに三環系抗うつ剤に反応せず遷延するうつ病への炭酸リチウム併用による効果が報告されている10,11)。われわれもまた長期にわたり三環系抗うつ剤を使用しても改善のみられなかったうつ病患者に炭酸リチウムを加え奏効をみた2例を経験したのでここに報告する。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-126X

印刷版ISSN:0488-1281

雑誌購入ページに移動
icon up

本サービスは医療関係者に向けた情報提供を目的としております。
一般の方に対する情報提供を目的としたものではない事をご了承ください。
また,本サービスのご利用にあたっては,利用規約およびプライバシーポリシーへの同意が必要です。

※本サービスを使わずにご契約中の電子商品をご利用したい場合はこちら