icon fsr

文献詳細

雑誌文献

精神医学24巻8号

1982年08月発行

文献概要

古典紹介

von Hans Binder—アルコール酩酊状態—第1回

著者: 影山任佐1

所属機関: 1東京医科歯科大学犯罪精神医学

ページ範囲:P.855 - P.866

文献購入ページに移動
Ⅰ.緒言
 アルコール酩酊状態についての文献を通覧してみると,単純なアルコール酩酊像とは異なった一定の酩酊状態について記述し,明確にしようと既に古くから著者たちが努力してきた跡を窺い知ることができる。この固有の状態はMania ebriorum acutissimaとかMania e potuと呼ばれていた。Heilbronnerは1901年と1905年の論文において,異常アルコール反応について初めて詳細な記述と考察とを行った。これらの業績の中に,基本的に重要な分類の観点が暗示的なものであっても既に与えられているのが見出せる。すなわち,Heilbronnerは急性アルコール摂取に対する異常反応を次の2群に分類している。
 1.単純酩酊(einfacher Rausch)からたんに量的に異なる反応で,尋常酩酊(gewöhnliche Trunkenheit)の個々の症状が通常の程度を超えて増強されているのが認められる。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-126X

印刷版ISSN:0488-1281

雑誌購入ページに移動
icon up

本サービスは医療関係者に向けた情報提供を目的としております。
一般の方に対する情報提供を目的としたものではない事をご了承ください。
また,本サービスのご利用にあたっては,利用規約およびプライバシーポリシーへの同意が必要です。

※本サービスを使わずにご契約中の電子商品をご利用したい場合はこちら