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研究と報告
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抄録 症例1は,静岡県西部地域の小都市の中心部から,近接している小都市の周辺部に移転したのが契機となって,文化摩擦的状況における,幻視,憑依妄想,体感異常,作為体験など,一連の非定型精神病の病像を呈した症例である。
症例2は,静岡県西部地域の中心都市および東京での生活体験を持っていた者が,近隣の小都市の周辺部に移転し,そこの閉鎖的人間社会の中で,急性分裂病様状態を呈した症例である。
一般に静岡県西部地域は,浜松市を中心とした都市化の進んだ地域と,保守的伝統的な田舎のおもかげを強く残した農村地帯とがかなり近接しており,種々の小文化が混在していて,地域内での文化差がかなり認められる。したがってこの地域内での移動によっても,一種の文化摩擦を体験することが往々にして見られる,と考えられる。
症例2は,静岡県西部地域の中心都市および東京での生活体験を持っていた者が,近隣の小都市の周辺部に移転し,そこの閉鎖的人間社会の中で,急性分裂病様状態を呈した症例である。
一般に静岡県西部地域は,浜松市を中心とした都市化の進んだ地域と,保守的伝統的な田舎のおもかげを強く残した農村地帯とがかなり近接しており,種々の小文化が混在していて,地域内での文化差がかなり認められる。したがってこの地域内での移動によっても,一種の文化摩擦を体験することが往々にして見られる,と考えられる。
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