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文献詳細

雑誌文献

精神医学25巻1号

1983年01月発行

文献概要

古典紹介

—Julius Raecke—既決囚におけるヒステリー性昏迷

著者: 柴田洋子1

所属機関: 1東邦大学医学部精神神経科

ページ範囲:P.93 - P.102

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I.緒言
 前回のZeitschriftで,ヒステリーもうろう状態の5例が記述されたが,その中にGanserのでまかせ応答の症状がある。このうち検査拘禁が問題になった3例の場合,時々の昏迷を思わせるような経過がみられる。
 これに関連して今回既決囚の完全なヒステリー性昏迷の事例を報告するが,その病像の知見は臨床上意味があると思われる。一方では1日以内の軽い昏迷はGanserもうろう状態と全く同じように虚偽の疑いを起こさせ,他方では長期にわたる(昏迷の)重症型はややもすれば予後不良の精神病と混同される。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-126X

印刷版ISSN:0488-1281

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