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文献概要
研究と報告
歯科領域における仮面うつ病
著者: 曽根啓一1 植木啓文1
所属機関: 1岐阜大学医学部神経精神医学教室
ページ範囲:P.1065 - P.1072
抄録 歯・医学部の各科から構成された精神病理学および精神身体医学研究所(西ドイツ,ミュンスター大学)で,口腔や顔面領域の感覚脱出から疼痛までに至る多彩な症状を訴える仮面うつ病患者211人を対象とし,性差,年齢構成,病前性格,発病状況および経過について調べた。
1)性差では女性が男性の約8倍多く,2)病前性格では執着ないしメランコリー型性格者が目立っていた。3)医・歯科的侵襲という単一因子で誘発された症例数(14.7%)に比べ,医・歯学的侵襲に加えて既知の誘発因子が共同関与してうつ病に陥った症例数(81.5%)が多かった。4)3〜6ヵ月以内にそのほとんどの症例が治癒したが,なかには慢性化するケースもあった。
1)性差では女性が男性の約8倍多く,2)病前性格では執着ないしメランコリー型性格者が目立っていた。3)医・歯科的侵襲という単一因子で誘発された症例数(14.7%)に比べ,医・歯学的侵襲に加えて既知の誘発因子が共同関与してうつ病に陥った症例数(81.5%)が多かった。4)3〜6ヵ月以内にそのほとんどの症例が治癒したが,なかには慢性化するケースもあった。
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