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文献詳細

雑誌文献

精神医学25巻11号

1983年11月発行

研究と報告

精神科領域における新しい睡眠剤temazepamの臨床治験

著者: 西嶋康一1 高野謙二1 諏訪克行1

所属機関: 1自治医科大学精神医学教室

ページ範囲:P.1213 - P.1222

文献概要

 抄録 精神科領域において不眠を訴える27例の症例に,temazepam15mgあるいは30mgの投与を行い,その安全性,有用性について検討した。その結果,①全般改善度は中等度改善以上が77.8%,軽度改善以上が88.9%であった。また,15mg投与群よりも30mg投与群で改善度は高かった。②睡眠障害のタイプでは,特に就眠,熟眠障害に効果があるものと考えられた。③副作用は27例中3例(11.1%)にみられたが,全例が30mg投与群に限られ,しかも治療を継続できる程度の軽いものであった。臨床検査では,temazepamが原因と思われる異常所見は認められなかった。④今回の治験から,temazepam15〜30mgは,精神科領域の特に軽度から中等度の睡眠障害に対して,十分に対応でき,従来のbenzodiazepine系唾眠剤と比べても安全で有用性が高いと考えられた。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-126X

印刷版ISSN:0488-1281

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