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文献詳細

雑誌文献

精神医学25巻12号

1983年12月発行

文献概要

特集 カルバマゼピンの向精神作用

非定型周期性精神病に対するカルバマゼピンの予防効果

著者: 小山司1 山下格1

所属機関: 1北海道大学医学部精神医学教室

ページ範囲:P.1285 - P.1293

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 抄録 非定型周期性精神病の一類型として,性周期に関連する周期性精神病を取り上げ,カルパマゼピン(Carbamazepine,CBZ)の病相出現予防効果を検討した。対象患老者9例について,6ヵ月から3年6ヵ月(平均1年8ヵ月)にわたって観察した結果,周期性病相の完全抑制例は5例,不完全抑制例は3例,抑制不能例は1例で,本疾患群の周期性病相出現の予防にCBZが有用であることを示すものと考えられた。さらにCBZの薬物動態学的検索を行ない,得られたパラメーターに基づいて,実際の治療計画への応用を試みたので,その概略についても報告を加えた。最後に,著者らの神経内分泌学的検索結果に基づき,本疾患群の病態として,潜在する視床下部一下垂体機能不全を基盤とした何らかのswitch processの関与を想定し,CBZの奏効機転について考察した。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-126X

印刷版ISSN:0488-1281

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