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特集 薬物と睡眠をめぐって
睡眠・覚醒機序と神経伝達物質
著者: 融道男1 三ッ汐洋1
所属機関: 1国立武蔵療養所神経センター疾病研究第三部
ページ範囲:P.119 - P.126
文献購入ページに移動I.はじめに
精神疾患には睡眠障害を伴うことが多いことは臨床でよく知られた事実であるが,なぜ躁うつ病や精神分裂病に不眠が随伴するのかまだ明解な説明はなされていない。最近内因性精神病には脳内monoamine代謝の異常が想定されているが,睡眠覚醒の機序にもmonoamineやacetylcholineが深く関連していることは広く認められてきている。このような点から,将来精神疾患と睡眠覚醒サイクルの病態が神経伝達の異常という共通項で解釈される可能性もあろう。本稿では睡眠と最も関連深い伝達物質と考えられているserotoninを中心に,各種神経伝達物質および神経ペプチドについて睡眠覚醒機序の視点から概説を試みた。
精神疾患には睡眠障害を伴うことが多いことは臨床でよく知られた事実であるが,なぜ躁うつ病や精神分裂病に不眠が随伴するのかまだ明解な説明はなされていない。最近内因性精神病には脳内monoamine代謝の異常が想定されているが,睡眠覚醒の機序にもmonoamineやacetylcholineが深く関連していることは広く認められてきている。このような点から,将来精神疾患と睡眠覚醒サイクルの病態が神経伝達の異常という共通項で解釈される可能性もあろう。本稿では睡眠と最も関連深い伝達物質と考えられているserotoninを中心に,各種神経伝達物質および神経ペプチドについて睡眠覚醒機序の視点から概説を試みた。
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