文献詳細
研究と報告
Thiepin系抗精神病剤Zotepineの作用の新しい側面—鎮静・抗躁効果と血清尿酸値低下作用について
著者: 西園昌久1 福井敏1
所属機関: 1福岡大学医学部精神医学教室
ページ範囲:P.295 - P.309
文献概要
筆者らの研究によれば,Zotepineの標的症状として,まず,興奮があげられる。その興奮が,緊張病性,反応性,躁性の区別なく,それらに対する鎮静作用の強いことが明らかにされた。次いで,抗異常体験作用,若干の情意鈍麻改善作用も認められた。副作用として,眠気,全身倦怠感,運動遅鈍が強く,錐体外路症状は少なくて弱い。口渇,便秘など抗コリン性副作用も少ない。
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