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文献詳細

雑誌文献

精神医学25巻4号

1983年04月発行

短報

Carbamazepineによって著しい記銘障害を生じたてんかんの1例

著者: 福島裕1 兼子直1 斉藤文男1 久保田修治1

所属機関: 1弘前大学医学部神経精神医学教室

ページ範囲:P.419 - P.421

文献概要

I.はじめに
 Schorsch8)は,Anstalt Bethelにおける患者の観察から,抗てんかん薬は発作の抑制には役立っているものの,患者の知的活動性を失わせていることを警告的に述べている。これまで,phenytoinによって知的精神機能がきわだって障害された例は,phenytoin encephalopathyあるいはpseudodegenerative diseaseとして報告されている7)
 ところで,carbamazcpineについては,精神症状に対する治療的効果を強調する報告が数多くなされてきた。もっとも,Diehl1)はcarbamazepineも,それが一定の血中濃度を超えた場合には,かえって精神症状の悪化を招くことを指摘している。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-126X

印刷版ISSN:0488-1281

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