文献詳細
研究と報告
文献概要
抄録 精神病院入院患者707名を対象に,多飲・低ナトリウム血症・水中毒の発生率を調査した。76名(10.8%)に多飲がみられ,うち男子59名,女子17名と男子に高い発生率を認めた。精神科病名はほとんどが分裂病で,一部に精神発育遅滞を含む。
多飲者のうち25名が低ナトリウム血症を呈し,一方,多飲を認めない患者631名中16名に低ナトリウム血症を認めた。
707名中23名(3.3%)に見当識不良・けいれん発作・昏睡などの水中毒と考えられる既往を認め,多飲患者76名中には20名に認めた。
7例の明らかな低ナトリウム血症について精査したところ,3例が心因性多飲,1例がSIADH,2例が一過性のSIADHの疑い,1例が偽性低ナトリウム血症と考えられた。
精神科領域における多飲・低ナトリウム血症及び水中毒の重要性について考察した。
多飲者のうち25名が低ナトリウム血症を呈し,一方,多飲を認めない患者631名中16名に低ナトリウム血症を認めた。
707名中23名(3.3%)に見当識不良・けいれん発作・昏睡などの水中毒と考えられる既往を認め,多飲患者76名中には20名に認めた。
7例の明らかな低ナトリウム血症について精査したところ,3例が心因性多飲,1例がSIADH,2例が一過性のSIADHの疑い,1例が偽性低ナトリウム血症と考えられた。
精神科領域における多飲・低ナトリウム血症及び水中毒の重要性について考察した。
掲載誌情報