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文献詳細

雑誌文献

精神医学25巻7号

1983年07月発行

研究と報告

抗利尿ホルモン不適合分泌症候群(SIADH)を合併した精神分裂病の1症例

著者: 浜副薫1 久葉周作2 土江春隆2 杉原寛一郎2

所属機関: 1鳥取大学医学部神経精神医学教室 2安来第一病院

ページ範囲:P.715 - P.721

文献概要

 抄録 10数年に及ぶ多飲と異食を続け水中毒発作を繰り返し,抗利尿ホルモン不適合分泌症候群(syndrome of inappropriate secretion of ADH,以下SIADHと略す)を呈した精神分裂病の1症例(54歳,男性)を報告した。本症例は,①低Na血症(低浸透圧血症),②尿中における持続的なNa排泄,③低Na血症にもかかわらずADH分泌抑制がないこと,等のSIADH病態を呈したが,尿の濃縮力低下があり,このことは長期間の多飲の結果生じたSIADHの特徴と考えた。また,本症例は異食を続けており,異物が胃内に数年間停滞し胃拡張を来しているので併せて報告した。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-126X

印刷版ISSN:0488-1281

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