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研究と報告
精神神経疾患患者における尿中N-アセチルアスパラギン酸
著者: 森野日出緒1
所属機関: 1愛媛大学医学部神経精神医学教室
ページ範囲:P.879 - P.887
文献購入ページに移動 抄録 脳特異物質N-アセチルアスパラギン酸とN-アセチルアスパラチルグルタミン酸は微量ではあるがヒト尿中に排泄される。精神・神経疾患患者163例,神経系以外の疾患患者53例および健康人106例で両脳特異物質の尿中排泄量を測定した。その結果,アセチルアスパラギン酸の排泄増加が脳血管障害,脳性麻痺などの器質性脳疾患患者やリチウム投与中の躁うつ病患者の一部で見出されたが,他の疾患では見出されなかった。一方アセチルアスパラチルグルタミン酸排泄はいずれの疾患でも有意な増加を示さなかった。
以上より,脳特異物質アセチルアスパラギン酸の尿中への排泄量がかなり限定された脳の病変に起因して増加し,その病態を知る指標となる可能性が示唆された。
以上より,脳特異物質アセチルアスパラギン酸の尿中への排泄量がかなり限定された脳の病変に起因して増加し,その病態を知る指標となる可能性が示唆された。
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