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文献詳細

雑誌文献

精神医学25巻9号

1983年09月発行

研究と報告

精神分裂病の人格解体の順序

著者: 宇内康郎1 伊東昇太1 河合真1 神田良樹1 北村勉1 釜谷園子1 里和宏2 藤村尚宏3 伊丹昭4 久保田牧子5 加藤志ほ子6

所属機関: 1昭和大学藤ケ丘病院精神科 2国立第2病院精神科 3日精病院 4保土谷病院 5東横第三病院 6警友病院

ページ範囲:P.923 - P.933

文献概要

 抄録 1971年11月15日より1974年12月31日までに東横第三病院に入院した再発分裂病者127名について,初期症状(種類と発現の仕方),入院時精神症状(A〜G),経過(急性,亜急性,慢性),長期予後(I〜IV)を調査し,その相互関係を検討し,人格解体に順序があることを知った。すなわち,初期身体症状の出現の時期は精神症状より前,同時,後の順に出現し,自発性減退,感情鈍麻などの症状は後から出る身体症状と対応する。さらに入院時精神症状よりみた再入院(再発)と増悪契機との関係より,自発性減退などの症状をもつものは,増悪契機が明確でないのに再入院(再発)する可能性があり,これが分裂病の本質的なものの一部と考えられることをジャクソンの思想の観点より検討した。今後この症状に対する生物学的例面からの追求が必要である。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-126X

印刷版ISSN:0488-1281

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