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研究と報告
ペルーの貧民街における「ヒステロイド」性格またはヒステリー性格(忍従型)の形成
著者: 大平健1
所属機関: 1聖路加国際病院神経科
ページ範囲:P.1077 - P.1083
文献購入ページに移動 抄録 南米ペルーの首都リマの近郊に拡がる貧民街では,ヒステリー性格者(忍従型)によく出会う。著者は現地に13カ月滞在し貧民街の保健所,母の会などで数多くの同性格者の生活歴を聴取した。
その結果,彼女達に共通して,15〜16歳頃までに家を出る心の準備が出来ており,いわゆる青春期なしに結婚し母親になることに抵抗がないという特徴のあることが分った。ここに到達するまでの過程は,その母親の性格類型の差による2種類の家族内力動に従う。しかし,いずれの過程を経ても,過剰な母性性と乏しい女性性とが家出までの娘達のアイデンティティとして形成され,家出の時点では同じ性格の表現形をとるに至る。
その結果,彼女達に共通して,15〜16歳頃までに家を出る心の準備が出来ており,いわゆる青春期なしに結婚し母親になることに抵抗がないという特徴のあることが分った。ここに到達するまでの過程は,その母親の性格類型の差による2種類の家族内力動に従う。しかし,いずれの過程を経ても,過剰な母性性と乏しい女性性とが家出までの娘達のアイデンティティとして形成され,家出の時点では同じ性格の表現形をとるに至る。
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