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文献詳細

雑誌文献

精神医学26巻10号

1984年10月発行

研究と報告

熱性けいれんから無熱性けいれんへの移行例—VI.数量化理論(林のII類)による判別分析

著者: 坪井孝幸1 岡田滋子1 山村晃太郎2

所属機関: 1東京都神経科学総合研究所遺伝学研究室 2旭川医科大学衛生学教室

ページ範囲:P.1095 - P.1100

文献概要

 抄録 熱性けいれんにとどまる170名と,熱性けいれんから無熱性けいれんに移行した141名,計311名について,数量化理論(林のII類)を用いて判別分析を行なった。分析には熱性けいれん最終年齢,熱発の程度,発作の持続時間,発作の反復回数,精神発達の遅れ,てんかんの遺伝,初回脳波検査による棘波異常,非特異性異常,基礎律動異常および繰り返し脳波検査による棘波異常の10要因,32カテゴリー区分を用いた。
 各個体には各要因ごとに重み×カテゴリー区分で得点が求められ,判別区分点が求められた。判別得点が正ならば熱性けいれんにとどまる群,負ならば移行群と判別する。
 理論的判別の確率は85.6%であり,実際の正しい判別率は84.9%〔誤判別15.1%(47/311),移行群を過小に予測判別した16%(22/141),熱性けいれんにとどまる群を過大に予測判別した15%(25/170)の合計〕であった。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-126X

印刷版ISSN:0488-1281

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