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研究と報告
中止試験よりみた抗パーキンソン剤併用療法の再検討
著者: 和田有司1 越野好文2 山口成良1
所属機関: 1金沢大学医学部神経精神医学教室 2福井医科大学神経精神医学教室
ページ範囲:P.1101 - P.1106
文献購入ページに移動抗パ剤の併用が3カ月以上の42例を対象とし,性別,年齢,抗精神病薬の力価をマッチさせた2人1組に対し,一方を抗パ剤中止群,他方を対照群に無作為に分けた。錐体外路症状(EPSE)の悪化は対照群4例に対して中止群10例であり,自律神経症状の悪化は対照群3例と中止群7例であったが,いずれも両群に有意差はなかった。精神症状では対照群で悪化例がなかったのに対し,中止群では7例と有意に多かった(p<0.05)。EPSEの悪化程度は軽度であったが,自律神経症状や精神症状の悪化した多くの例では抗パ剤の再投与を要した。抗パ剤の中止試験においては,EPSEを含む種々の症状変化に基づく判定が重要であることを指摘し,若干の考察を加えた。
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