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文献詳細

雑誌文献

精神医学26巻10号

1984年10月発行

文献概要

古典紹介

—Karl Bonhoeffer—Zur Frage der exogenen Psychosen—〔Zentralblatt fur Nervenheilkunde und Psychiatrie 32;499-505, 1909〕

著者: 小俣和一郎1

所属機関: 1北信総合病院神経科

ページ範囲:P.1127 - P.1131

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 近年,急性感染症,舞踏病をはじめとする急性の消耗性疾患,悪液質,種々の貧血,浮腫性疾患に伴う自家中毒症状,尿毒症,黄疸,糖尿病,バセドー病などに精神症状を伴う症例について詳細に観察する機会を得た。このことについては近々文献にまとめる予定ではあるが注1),この領域のまとまった研究は,ここ数十年の間に躁うつ病群や早発痴呆群に関する知識がもたらした進歩のため,それより前の観察や見解の見直しが必要となっているので,あながち無価値なものであるともいえない。上述したような身体疾患の結果現われる精神症状をはっきりと取り出しておくことによって,今後の鑑別診断学を一層精密なものにすることができるに違いない。
 さて,ごく大雑把に結論だけを取り出してみると,このような身体疾患(外因)に起因する精神症状には一定の反応形式が圧倒的多数を占めていることに気がつく。したがってここでは,例えば糖尿病や舞踏病に伴って現われる特定の精神症状などの各論的事項には立ち入らないでおく。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-126X

印刷版ISSN:0488-1281

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