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文献詳細

雑誌文献

精神医学26巻11号

1984年11月発行

文献概要

研究と報告

大脳基底核石灰化症の自験37例の検討—CT像・基礎疾患・てんかんとの関連

著者: 緖方明12 石田孜郎1 和田豊治1

所属機関: 1国立療養所静岡東病院 2現:熊本大学医学部神経精神医学教室

ページ範囲:P.1171 - P.1179

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 抄録 CT-scanを施行した5,987例(てんかん5,196例,非てんかん791例)中,37例(てんかん28例,非てんかん9例)に両側基底核石灰化を検出したので,そのCT像,基礎疾患,てんかんとの関連を検討した。
 CT像では,淡蒼球のみに限局する「限局型」33例,被殻まで広がる「広範型」4例があった。「限局型」は加齢とともに増加し,50歳以上までは10歳未満の約70倍の頻度であり,男女比では1:2で女性に多かった。
 基礎疾患は,「限局型」では特発性基底核石灰化症と家族性基底核石灰化症,「広範型」では副甲状腺機能低下症であった。他報告を検討してみたところ,この両型には疾患特異性は認められなかった。なお,我々の経験した家族性基底核石灰化症は文献上15例目で稀な疾患であった。
 てんかん類型では部分てんかんが75%と高頻度を占めた。基底核石灰化とてんかん原性の獲得とは直接的な関係は無いと思われた。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-126X

印刷版ISSN:0488-1281

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