文献詳細
展望
文献概要
I.まえがき
言語と脳の問題は神経心理学の最も大きな潮流の一つであり,その研究量は膨大である。その中にあって音楽と脳の関係をみると,その歴史は失語症との関連の中で研究されたにすぎず,研究者の関心の度合はそれほど大きいものであったとはいえない。
音楽も言語も聴覚的,視覚的に受容され,運動系を介して表出されるが,その交流する内容,聞き手にとっての正確度,解釈の幅は異なる。このように音楽と言語は,ある種の類似点とある種の相違点を有しており,神経心理学の興味ある課題といえよう。ここでは音楽と神経心理学について述べてみたい。
言語と脳の問題は神経心理学の最も大きな潮流の一つであり,その研究量は膨大である。その中にあって音楽と脳の関係をみると,その歴史は失語症との関連の中で研究されたにすぎず,研究者の関心の度合はそれほど大きいものであったとはいえない。
音楽も言語も聴覚的,視覚的に受容され,運動系を介して表出されるが,その交流する内容,聞き手にとっての正確度,解釈の幅は異なる。このように音楽と言語は,ある種の類似点とある種の相違点を有しており,神経心理学の興味ある課題といえよう。ここでは音楽と神経心理学について述べてみたい。
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