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文献詳細

雑誌文献

精神医学26巻12号

1984年12月発行

研究と報告

非定型精神病に対するacetazolamideの治療効果

著者: 井上寛1 小椋力1 浜副薫1 竹下久由1 挾間秀文1 乾正2 東均2 村上光道2 西村健2 福間悦夫3 井上絹夫4

所属機関: 1鳥取大学医学部神経精神科 2大阪大学医学部精神科 3国立療養所鳥取病院 4但馬病院

ページ範囲:P.1291 - P.1298

文献概要

 抄録 二施設で非定型精神病(47例)に対するacetazolamide(Diamox)の治療効果を同一評価に基づいて行った。acetazolamideの非定型精神病に対する治療有効性は43.7%に認めた。特に思春期周期性精神病(I型),いわゆる非定型精神病(II型)に対するacetazolamideの有効性は58%と高かった。acetazolamideの有効投与量は750mg/日が最も多く,500〜1,000mg/日の範囲で有効性と安全性が認められた。また,acetazolamideは,非定型精神病のうちでも脳波異常で徐波成分を有する群に効果が認められた。なお,炭酸リチウム,carbamazepineで効果のない群にacetazolamideで有効性が認められた。
 動物実験の結果からacetazolamideはなんらかの抗dopamine作用を有しているとも考えられた。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-126X

印刷版ISSN:0488-1281

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