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研究と報告
“大都市”と“一地方都市”の妄想(幻覚)の内容についての比較
著者: 高橋隆夫1 馬場謙一2
所属機関: 1岐阜大学医学部精神科 2群馬大学教育学部
ページ範囲:P.273 - P.281
文献購入ページに移動1)“肉親”が加害者である場合が多く,“男女間の葛藤”という内容も目立った。
2)“近隣者”その他の加害者はanonymな傾向にあった。また,“職場内の加害者”が多く,“学校内のそれ”は稀であった。
3)“組織がかかわってくる”場合は男性に,“身近かな人間がかかわる”例は女性に多くみられた。後者では,“盗聴器が使用されている”と訴えるものが多かった。
4)“介在する手段”としては“テレビ”が非常に多く,また地方例の“毒”に代って,“手術”,“検査”などが目立った。
5)“生命,行動,考えなどが侵される”という場合が多く,また男性に“性の同一性が脅かされる”という例が存していた。
6)“誇大妄想”,“馮依妄想”は減少かつ稀薄化していた。また,“天皇家に関する血統妄想”は1例もみられなかった。
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