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研究と報告
睡眠過剰を伴ううつ病の臨床的検討(第1報)—症候論的特徴について
著者: 笠原敏彦1 加沢鉄士1 三好直基1 千葉達雄1 松原繁広1 池田輝明2 大宮司信3
所属機関: 1北海道大学医学部精神医学教室 2市立小樽第二病院精神科 3北海道大学医療技術短期大学部作業療法学科
ページ範囲:P.465 - P.475
文献購入ページに移動その結果,これらの症例に共通して,早期成人期の初発,循環性格傾向,状況要因の欠如,再発ないし遷延しやすさ,薬物抵抗性などの特徴を認めた。また症状レベルでは,易疲労感や倦怠感,思考力低下,喜びや興味の喪失,肥満傾向などが前景にたち,抑うつ気分,悲哀感,罪責感,希死念慮などは比較的軽度であった。睡眠過剰の形状は持続型,傾眠型,日内変動型および昼夜逆転型に分けられた。これらの知見から,睡眠過剰を伴ううつ病は内因性うつ病のうち比較的難治性の病型を形づくるものと考えられた。
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