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研究と報告
精神科治療を継続している遅発性ジスキネジア患者の5年後の経過観察
著者: 越野好文1 倉田孝一2 伊崎公徳1 山口成良2
所属機関: 1福井医科大学神経精神医学教室 2金沢大学医学部神経精神医学教室
ページ範囲:P.503 - P.511
文献購入ページに移動5年後にTDが軽快した例は9人,不変の例は26人,そして悪化した例が11人であった。悪化例の平均年齢は59.9±8.1歳で,不変例の57.6±9.6歳および軽快例の49.7±5.3歳より有意に高齢であった。原疾患の平均罹病期間も,悪化例が26.1±7.0年,不変例は24.7±8.1年そして軽快例は20.2±10.2年で,有意でないが,悪化例が長い傾向があった。性別,初回調査時の服薬量,経過中の服薬量の変化,原疾患,身体的合併症の有無TDの重症度や出現部位とTDの変化との間には有意な関連はみられなかった。
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