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文献詳細

雑誌文献

精神医学26巻5号

1984年05月発行

文献概要

短報

下肢切断後に蛇憑きを呈した1症例

著者: 渡辺雅子1 渡辺裕貴1

所属機関: 1鹿児島大学神経精神医学教室

ページ範囲:P.524 - P.526

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I.はじめに
 憑依状態は,精神分裂病,非定型精神病,祈祷性精神病,ヒステリーなど多くの病態に現われ,広い臨床的スペクトルを有し6),これまで精神病理学2,4,5,11)のみならず,社会文化精神医学5,6,9)民俗学10,13)などの各方面から詳細な研究がなされいる。宮本6)は,憑依状態を神仏や祖霊・人間霊による憑依と,動物霊による憑依に大別しており,近年動物霊の憑依事例の発生をみることが少なく,神仏や祖霊、人間霊による憑依と比較して稀であると述べている。現在までの報告によると1〜3,7,12,14),憑依する動物霊としては,狐,犬神のほかに,エズナ,イタチ,狸,蛇,ハリネズミ,ウサギなどがあげられている。しかし,「蛇憑き」はわずかに稲田ら2)の報告のみで,非常に稀である。
 筆者らは,下肢切断後に蛇の憑依状態を呈した1症例を経験したので報告する。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-126X

印刷版ISSN:0488-1281

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