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研究と報告
分裂病にみられた多重人格の2症例
著者: 三田俊夫1 岡本康太郎1 酒井明夫1 江村州1 川上正輝1 生井和之1 中島国博1 切替辰哉1
所属機関: 1岩手医科大学神経精神科学講座
ページ範囲:P.825 - P.831
文献購入ページに移動(2)これら2症例の言語の表現形式は症候学的に舌語り,精神運動性幻聴,独語,音唱症および精神自動症に関連する現象であった。
(3)多重人格が分裂病の経過に現われた理由として,この2症例は,分裂病の急性期に文化落差に直面し,そこに反応性要素が現れ,分裂病に必然な他律性Heteronomieから無律体験AnomErlebnis(自動性の現象)へと移行したためと考えられた。
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