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自閉症病棟の医療活動の11年間の推移—今後の児童精神科入院医療の課題の検討
著者: 安藤春彦1 吉村育子1
所属機関: 1愛知県心身障害者コロニー中央病院児童精神科
ページ範囲:P.983 - P.988
文献購入ページに移動 抄録 1970年7月に愛知県心身障害者コロニー中央病院のなかに自閉症病棟が開棟して以来の11年間の病棟活動の推移を要約すると以下のとおりである。1)開棟当初の数年間は病棟全入院児のなかで自閉症児が大多数を占めていた。入院目的は,事実上コロニー内養護学校の自閉症学級に通学のための寄宿舎的入院が大部分であった。当時は1年間に入院してくる子どもの数はごく少なく,その平均入院日数は長期であった。2)1974年以降,平均入院日数は短期化し,その結果年間入院児数は急増した。診断別では精神遅滞児の入院数がとくに急増し,てんかん児の入院数も増加して,自閉症児の全入院児に占める割合は相対的に小さくなった。入院目的としては,食事・排泄訓練の入院児数が飛躍的に増加したが,4年後には減少に転じた。冠婚葬祭や家族の事情によるあずかり入院や検査入院の子どもの数も急増した。治療を目的とした入院児の数もいくらか増加してきた。
このような病棟活動の推移をもたらした医療的・社会的要因を考察し,今後の障害児入院医療の課題を検討した。
このような病棟活動の推移をもたらした医療的・社会的要因を考察し,今後の障害児入院医療の課題を検討した。
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