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文献詳細

雑誌文献

精神医学27巻1号

1985年01月発行

文献概要

研究と報告

熱性けいれんにおける外的要因の臨床的意義

著者: 坪井孝幸1 岡田滋子1

所属機関: 1東京都神経科学総合研究所社会医学研究部遺伝学研究室

ページ範囲:P.51 - P.57

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 抄録 一般集団3歳児17,044名を対象とし,熱性けいれん児1,406名について,発症,臨床症状および予後に及ぼす外的環境要因の役割について分析した。出生前・周産期・出生後におけるさまざまな外的要因のうち難産,新生児仮死,臍帯巻絡は熱性けいれん発症の危険因子であることが示された。外的要因の関与をもつ熱性けいれん小児は,同時に遺伝負因が高率であり,また発作を5回以上繰り返すものが多かった。外的要因のみが3歳以後の熱性けいれんの再発や無熱性けいれんへの移行の危険率を高めるとはいえない。しかし,外的要因関与の頻度は,熱性けいれんから無熱性けいれんへ移行した小児で高率であり,熱性けいれんのみにとどまるものでは低率であり,正常対照群に比較してやや高い程度であることが示された。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-126X

印刷版ISSN:0488-1281

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