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文献詳細

雑誌文献

精神医学27巻1号

1985年01月発行

文献概要

短報

覚醒剤による中毒性精神病のFlashback現象にみられたT3-Thyrotoxicosis

著者: 中西俊雄1

所属機関: 1精神科中西医院

ページ範囲:P.100 - P.103

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I.はじめに
 甲状腺機能亢進症の中には,血中triiodothyronine T3濃度が異常に高く,thyroxine T4濃度は正常範囲内に保たれている状態がある。それはT3-thyrotoxicosis(以下T3-toxicosisと略記する)と呼ばれ,亢進症の治療中に観察されることもある。この状態は,観察される機会が極めて少なく,海外の研究をも含めて,年間,2,3の報告がなされるにすぎない。その成立機転は今なお解っておらず,研究者達の興味をひいている。ところが,筆者自身が診療にあたる極めて限られた患者の中に,20数例において,T3-toxicosisが観察された。一部については,既に報告したが2,3,5),今回は,覚醒剤による中毒性精神病を経験した者が,飲酒に誘発されたflashback現象の状況下で,T3-toxicosisの状態にあった事例を報告する。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-126X

印刷版ISSN:0488-1281

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