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文献詳細

雑誌文献

精神医学27巻10号

1985年10月発行

研究と報告

夫の自殺を契機に発症した精神障害

著者: 内藤明彦1 滝沢謙二1 本田建一2 川村哲彦3 原誠衛4

所属機関: 1新潟大学医学部精神医学教室 2新潟県立小出病院 3三交病院 4厚生連刈羽郡病院

ページ範囲:P.1135 - P.1142

文献概要

 抄録 配偶者の自殺を契機に発症した精神障害について調べた。症例は8例で全例が40歳以上の女性であった。1)心的外傷褒ストレス障害,2)大うつ病,3)妄想病,4)短期反応精神病,5)せん妄の5型に分類された。精神障害発生の危険因子として①夫に自殺された40歳以上の女性,②経済的貧困,③不幸な生活史,④稀薄な家族関係が指摘できた。夫に自殺された妻の心理過程について論じた。夫への攻撃性と自殺衝動—後追い自殺—,子供殺しの関係について考察した。治療および"電自殺の後治療"について述べた。中高年の自殺率の急増しつつある現在,自殺後の遺族,とくに妻の精神障害に対する予防的治療の重要性を強調した。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-126X

印刷版ISSN:0488-1281

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