icon fsr

文献詳細

雑誌文献

精神医学27巻11号

1985年11月発行

文献概要

研究と報告

精神分裂病患者の退院(第2報)—患者の退院に対する認識を中心に

著者: 原田俊樹1 佐藤光源1 三村興二2 長尾卓夫2

所属機関: 1岡山大学医学部神経精神医学教室 2高岡病院

ページ範囲:P.1281 - P.1287

文献購入ページに移動
 抄録 姫路の単科精神病院T病院における慢性精神分裂病患者で1年以上の入院期間の患者を対象に,退院に関するアンケート調査を行なった。その結果,1)退院希望率は82.2%と高率であった。2)今回の入院時に何らかの問題点が自分にあったと答えた患者は86.7%とやはり高率であった。3)もうすぐ退院可能であると答えた患者も81.2%と高率であった。4)退院のことを考えている患者は全体の65.5%,退院後の就労の必要性を認めている患者は73.8%であった。5)就労の必要性を認めている患者のうち仕事捜しは自分ですると答えた患者は76.6%であった。6)退院後,家族と暮らしたいと答えた患者は72.4%,信頼できる家族がいると答えた患老は84.9%であった。これらの結果から,患者の社会復帰のあり方や退院のもつ意味について若干の考察を加えた。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-126X

印刷版ISSN:0488-1281

雑誌購入ページに移動
icon up
あなたは医療従事者ですか?