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文献詳細

雑誌文献

精神医学27巻12号

1985年12月発行

文献概要

研究と報告

二重盲検交叉試験による新ベンゾジアゼピン系睡眠薬450191-Sの睡眠障害に対する薬効評価

著者: 大熊輝雄1 福田一彦1 衛藤俊邦1 山下格2 山内俊雄2 松原隆広2 森温理3 佐々木三男38 伊藤洋39 飯島寿佐美410 杉田義郎4 手島愛雄4 佐野譲511 古田寿一5 金英道5 挾間秀文6 川原隆造6 井上寛6 中沢洋一7 小鳥居湛7 坂本哲郎7

所属機関: 1東北大学医学部精神医学教室 2北海道大学医学部精神医学教室 3東京慈恵会医科大学 4大阪大学医学部精神医学教室 5金沢大学医学部神経精医学教室 6鳥取大学医学部神経精神医学教室 7久留米大学医学部精神神経科教室 8現JAL健康管理センター 9復光会総武病院 10秋田大学 11国立金沢病院

ページ範囲:P.1421 - P.1438

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 抄録 新睡眠薬450191-Sの後期第2相試験として,本剤1mg,2mgの有効性,安全性を客観的に検討するため,ニトラゼパム5mgを対照薬として二重盲検交叉試験を行った。対象は不眠症,神経症,うつ病,精神分裂病などで,不眠を訴えた140例である。概括評価の解析結果から(1)ニトラゼパム5mgに対する本剤の等価性は,ニトラゼパム5mgに比べて本剤1mgは弱く,本剤2mgはやや強いことが示された。(2)各睡眠指標に対する3薬剤の影響についての比較では,慨括評価と類似した薬効の強度の差がみられたにすぎなかった。(3)診断群ごとの3薬剤の概括評価項目についての患者内比較では,神経症群,うつ病群の薬剤間の勝ち率を比較すると,有意差はなかったが,勝ち率の数値は本剤1mg,ニトラゼパム,本剤2mgという一定の順序になったが,精神分裂病では一定の順序はみられなかった。(4)副作用についても3薬剤間に有意差はなかった。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-126X

印刷版ISSN:0488-1281

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