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文献詳細

雑誌文献

精神医学27巻3号

1985年03月発行

研究と報告

不安神経症者の性格特徴について

著者: 藍沢鎮雄1 星野良一1 竹内龍雄2 高橋徹3 丸山晋3 児玉和宏3 小島忠4

所属機関: 1浜松医大精神神経科 2筑波大学臨床医学系(精神医学) 3国立精神衛生研究所 4都立松沢病院

ページ範囲:P.287 - P.293

文献概要

 抄録 われわれは,「病前性格—発症状況—症状—経過—予後」という臨床的セットで,不安神経症の研究をすすめている。発症状況の報告に続き,今回は同一対象118例につき,臨床記述的立場から性格特性を中心に,うつ病者との比較および予後との関連を含めて調査し,次の結果を得た。①中核的な性格特性は,内省性,配慮性,従順・素直・温和,お人よしといった標識である。②小児的・退行的・依存的といった臨床的印象は,経過上の変化として自覚されている。③予後との関連では,①の中核的な性格特性が優位なグループは予後良好であり,一方,予後不良群はこれらの中核的性格特性が乏しく,かつ強力性の要素(勝気,短気.行動性,社交性など)が複合している特徴があった。④単極型うつ病の病前性格(メランコリー親和型または執着気質)ときわめて密接な共通性を認めた。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-126X

印刷版ISSN:0488-1281

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