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研究と報告
Sultopride(MS-5024)の精神分裂病に対する臨床効果
著者: 森温理1 三浦貞則2 上島国利3 伊藤斉4 野口拓郎5 長谷川和夫6 金野滋7
所属機関: 1東京慈恵会医科大学精神神経科学教室 2北里大学医学部精神医学教室 3杏林大学医学部精神神経科学教室 4慶応義塾大学医学部精神神経科学教室 5埼玉医科大学精神医学教室 6聖マリアンナ医科大学神経精神科学教室 7東京医科歯科大学医学部神経精神医学教室
ページ範囲:P.341 - P.351
文献購入ページに移動使用量は150〜2,400mg/日(多くは300〜1,200mg/日)で,中等度改善以上を示したものは,1週目16.4%,2週目23.0%,4週目33.3%,8週目38.8%,12週目45.5%であった。症状別にみると,とくに言葉数の増加,幻覚および自我障害,多動,妄想などに対して効果が高く,本剤のもつ鎮静作用を示すものと思われた。
副作用としては。錐体外路症状が比較的多くみられ,そのほか不安,不眠,便秘なども認められた。臨床検査値には,とくに重篤な変化はみられなかった。有用度では,かなり有用以上37.8%で本剤の使用価値は十分に認められた。
以上の結果から,本剤は精神分裂病の治療薬として有用なものと思われる。
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