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文献詳細

雑誌文献

精神医学27巻4号

1985年04月発行

文献概要

展望

パラフレニーとフランスの慢性妄想病群—第2回

著者: 濱田秀伯1

所属機関: 1慶応義塾大学医学部精神神経科学教室

ページ範囲:P.376 - P.387

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VI.ドイツにおけるその後の変遷
 1.独立性への批判
 1911年以降,ドイツではBleuler, E. の症候群としての精神分裂病Schizophrenien概念が広く,急速に浸透していったので,Kraepelinの疾患単位としての早発痴呆,パラフレニー,パラノイアの区別は,しだいに曖昧になっていった。なかでもパラフレニーは,発表直後からその独立性に疑問がもたれ,分裂病に含める見解と,パラノイアに含める見解とが現れた。
 パラノイアに含める考えにたつものには,Stransky(1913),von Hosslin(1913),Reichardt(1918)らがおり,その立場も,Kraepelin自身が悩んでいた系統パラフレニーとパラノイアの類似を強調するEisath(1915)から,4つの病型をすべてパラノイアに一括するMoravcsik(1916)まで様々である。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-126X

印刷版ISSN:0488-1281

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