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ピネル神話の形成—2枚の絵をめぐって
著者: 菅原道哉1 池田商洋1 奥平謙一1 酒井正雄1
所属機関: 1神奈川県立芹香院
ページ範囲:P.473 - P.478
文献購入ページに移動1880年代後半より,ドイツ,フランスでピネルの業績について疑問が提示され始めた。ピネルの息子シピオン・ピネルのフランスアカデミーでの講演およびその講演録がピネル神話のもとになっているらしい。
グラディ・スウェインの近著『狂気の問題—精神医学の誕生』は解放の場面を画いた2枚の絵を中心にして,ピネル神話が形成されてゆく過程を考証している。
スウェィンの著作の紹介を主柱にして,ピルネ神話形成について述べた。鎖からの解放が自由,平等,博愛の旗印のもとで成されたことは事実であろうが,その日時,その場所その主人公はいずれもが時代背景の中で創られてきたものであることを述べた。
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