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短報
Maprotilineによりせん妄状態を呈したdepressive pseudodementiaの1例
著者: 数川悟1 細川邦仁1 遠藤正臣1
所属機関: 1富山医科薬科大学神経精神医学教室
ページ範囲:P.483 - P.486
文献購入ページに移動三環系抗うつ剤によってせん妄が生ずることはよく知られ,その出現は投与患者の8%といわれる一方,40歳以上では15%に上るとの報告9)もある。その発現機序は十分明らかではないが,多くは抗コリン作用に原因が求められ,他の抗コリン性薬剤や植物アルカロイドによる急性中毒などと合せて,central anticholinergic syndrome(CAS)と包括されることもある5)。ところで,近年登場の四環系抗うつ剤は抗コリン作用やそれによる副作用も少ないとされているが,四環系抗うつ剤maprotiline(MAP)投与によりせん妄を呈した1例を経験したので報告する。
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