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文献詳細

雑誌文献

精神医学27巻6号

1985年06月発行

短報

痴呆および前頭葉・大脳基底核石灰化を呈した偽性副甲状腺機能低下症の1例

著者: 安田素次1 岡五百理2

所属機関: 1北海道大学医学部精神医学教室 2啓生会病院

ページ範囲:P.725 - P.727

文献概要

I.はじめに
 著者らは,大脳基底核および前頭葉の石灰化を伴い,成年期より痴呆を呈した偽性副甲状腺機能低下症(Pseudo-hypoparathyroidism,以下PHPと略す)のDrezner type II型の1例を経験した。本疾患では通常,石灰化が大脳基底核にとどまり,また幼少時期から知能低下をきたすとされている。本例の如く,石灰化が前頭葉に及び,しかも成人に至るまで知能低下を認めず,妊娠を契機として34歳頃より急激に痴呆が進行した症例はきわめて稀である2)。Ca代謝異常,脳内石灰化と痴呆の出現,妊娠との関係について示唆するところが大きいので,ここに報告する。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-126X

印刷版ISSN:0488-1281

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