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文献詳細

雑誌文献

精神医学27巻7号

1985年07月発行

文献概要

研究と報告

Tonic Status Epilepticusの1例—抗てんかん薬による発作誘発現象

著者: 久郷敏明1 細川清2

所属機関: 1国立療養所山陽荘病院神経科 2香川医科大学精神神経科

ページ範囲:P.823 - P.830

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 抄録 Lennox-Gastaut症候群を呈する16歳の女性が,全般性強直間代発作後の意識障害下に,tonic status epilepticusと考えられる重延状態を発現した。この重延状態の原因として,治療的に用いられたdiazepam静注の影響が想定された。本重延状態は各種治療に抵抗して持続し,myoblockによりはじめて終息させることができたが,一定の後遣症状を残した。
 本症例の治療経過を報告するとともに,重延状態を呈した病的機序について考察した。さらには,抗てんかん剤による発作誘発現象について,文献的展望を行い,てんかん治療の有する問題点を指摘した。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-126X

印刷版ISSN:0488-1281

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